QuicKeysではMacの作業を記録して、ショートカットキーに登録できます。
Mac OS XにはAutomatorという、作業の自動化を行うアプリケーションがありますが、QuicKeysはより柔軟に作業のプロセスを記録できます。
Web制作の中でウィンドウの操作とテキストの加工は、繰り返し行うことの多い作業です。
QuicKeysではブラウザでHTMLをプレビューの際に、モニターの解像度を想定してウィンドウのサイズを調整して表示や、選択したテキストに対してタグで囲ったりする処理も記録できます。
処理の記録には、Macでの実際の操作をリアルタイムに記録する方法と、専用のエディタで作成する方法があります。エディタの編集画面は次のようになります。
ウィンドウの位置、サイズを調整
ウィンドウを画面の左半分にリサイズして表示します。画面の左側でコーディングを行い、右側でブラウザのプレビューといった使い方をしています。
テキストをタグで囲む
選択したテキストに対して、<p>タグで囲む処理です。
QuicKeysの製品ページ
Codaで制作効率をアップさせる、ちょっとしたプラグインの作成方法です。
プラグインを作成するには専用のツールが必要になります。Panicサイトの Codaデベロッパゾーンで「Coda Plug-in Creator」が配布されているので、こちらをダウンロードします。サンプルプラグインも同時に配布されていて、初めてプラグインを作成する際に参考になります。
「Coda Plug-in Creator」を起動すると新規ウィンドウが開かれます。
今回はシンプルに、選択したテキストに対して<p>、<div>などの任意のタグで囲むだけのプラグインを作成します。実は、サンプルプラグインにも同様のものが含まれていて、それをもとに作成しています。
CodaのプラグインのスクリプトそのものはPHP(またはCocoa)で書かれていて、上記のウィンドウではそれらを管理し、プラグインを構成していきます。
プラグイン編集中のウィンドウです。編集の大まかな流れは以下のようになります。
- コマンドの作成
プラグイン内のコマンドを作成します。作成したコマンドは左ペインに登録されて、右ペインで編集が可能になります。左ペインの「Shortcut」の箇所をクリックしてショートカットを設定することもできます。
- スクリプトの作成、または編集
作成したコマンドを選択すると、「Script」がアクティブになり、スクリプトを作成することができます。すでに作成されていると編集になります。スクリプトファイルはプラグインファイルに内包されます。
- 入力テキスト
入力テキストの扱いを指定します。選択テキストのみ、ドキュメント全体、選択なしなど。
- 出力テキスト
スクリプトを実行した後の、出力テキストの扱いを指定します。選択テキストを置き換え、ドキュメント全体を置き換えなど。
- ポインターの位置
スクリプトを実行した後の、テキストポインターの位置を指定したい場合にチェックします。その場合スクリプト内に記述する「$$IP$$」にポインターが移動します。
作成したスクリプトファイルには、このように記述しています。(<p>で囲む場合)
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#!/usr/bin/php <?php $fp = fopen('php://stdin', 'r'); echo '<p>'.fgets($fp, 1024).'</p>'; fclose($fp); ?> |
プラグインの作成が完了したら、保存して書き出されるプラグインファイルを「Application Support/Coda/Plug-ins」フォルダに入れます。これでメニューの「Plug-ins」から実行可能になります。