本日Drupal 7の正式版が登場して、オフィシャルサイトよりダウンロードが可能になりました。
早速、ローカル環境(MAPP)にインストールし、併せてDrupal 6のころから使っていたモジュールもいくつか試してみました。
今のところ各モジュールのバージョンは正式なものではなく開発版が多くを占めているので、うまく動作しなかったり、インストールの段階でエラーになったりするものもあります。
ざっくり触ってみたところ、一番印象的なのは管理がしやすくなったところでしょうか。Drupal 6のころはメニューが深く、目的の項目にたどり着くまでが煩わしかったですが、Drupal 7ではメニュー構成も含めて、よく考えられているように思います。
またモジュールのアップデートも管理画面上で行えるので、ずいぶん楽になりました。
そして何より、既に日本語版として利用できるのは非常にありがたいです。翻訳していただいている方々には感謝です。
Drupal本体は正式版となりましたが、主要モジュールの正式版が登場するまではもうしばらくかかると思うので、当面はDrupal 6が活躍しそうです。
drupal.org
先日公開されたDrupal 7のベータ版をローカルのテスト環境(MAMP)にインストールしてみました。
インストールの流れは、おおむねDrupal 6のときと同じでした。日本語の言語ファイルはDrupalのTranslateサイトのものを利用させていただきました。
言語ファイルの取り込みは、ダウンロードしたpoファイルを「profiles/standard/translations/」ディレクトリに配置してインストールを行えばよいという認識だったのですが、インストール実行中にエラーが表示され進めることができなかったので、一旦英語版の状態でインストールを完了し、管理画面の「環境設定 > インターフェースの翻訳」よりpoファイルをインポートして、日本語の言語ファイルを取込みました。
インポートには、予めコアモジュール「Locale」を有効にしておく必要があります。
デフォルトのフロントページはこんな感じです。
テーマは新しく導入された「Bartik」というテーマです。
Drupal 6に比べて大きく違うのは、上部に管理メニューが表示されていること、デフォルトテーマが変わったことです。
従来のテーマ「Garland」も含まれているので、メニューの「テーマから」変更することもできます。
管理画面も大きく変わり、通常ページに対してレイヤーで表示されるようになりました。
非同期通信で管理画面を遷移していくので、体感的には表示がクィックになったように思います。
Drupalで最も重要なモジュールの一つ「Views」も、Drupal 7用の開発版が利用可能です。
ViewsのインターフェイスはDrupal 6のものと大きな違いはありません。機能的な部分はまだ触っていませんが、見た感じは若干項目が整頓されています。
Drupal 7になってCCKモジュールは本体に統合されました。フィールドのタイプも、ファイル、画像などが追加されて、より使いやすくなっています。
ノード参照、ユーザー参照が含まれていないようですが、これはベータ版だからかな?
ちなみに管理画面のレイヤー表示はコアモジュールの「Overlay」を無効にすることで、これまで通りの表示に戻すことができます。
レイヤー表示では上下左右に余白ができるので、小さなディスプレイでは使いにくいという場合には、こちらの方がよいかもしれません。
軽く触ってみた感じでは、管理画面のメニューが整頓されたり、レイヤー表示であったりと、サイトの更新においてずいぶん使いやすくなったと思います。
CCKが統合されたことで、これからDrupalを始める方にとっても、Drupalの拡張性の高さを直ぐに感じることができるのではないでしょうか。
現在はまだベータ版なので、バグのようなものも若干見られます。
しばらくはテーマ作成など取り組んでみて、2011年の前半あたりに正式版の登場を期待したいです。
drupal.org
Drupalのコアに含まれるプロフィールモジュールではユーザに関連するデータ、本名や電話などを追加で作成できます。プロフィールモジュールで作成したカスタムフィールドを、データベースから直接取り出す時のメモです。
この情報をノードタイプのviewsやcontemplateで使いたい時に、下記のように記述して直接データベースから取得しています。
|
<?php //uidが3で、プロフィールフィールドのIDが1のデータ $value = db_result(db_query("SELECT value FROM {profile_values} WHERE uid = %d AND fid = %d", 3, 1)); echo $value; ?> |
viewsでコンテンツにCCKのユーザ参照がある場合は、リレーションシップにした方が簡単です。
Drupalでサイト構築の際に、よく利用しているモジュールです。
- Administration menu
- 管理者でログインした際に、ページ上部にプルダウン式の管理セクションのメニューが追加されます。
- Backup and Migrate
- データベースのバックアップ、リストアが行えます。サイトの引越しの時に便利です。
- Calendar
- カレンダー機能を追加します。CCK、Viewsと組み合わせて使います。
- Content Construction Kit (CCK)
- コンテンツタイプにテキストや整数など項目を追加します。
- Content Templates (Contemplate)
- コンテンツタイプごとにテンプレートをカスタマイズできます。
- Date
- CCKのフィールドに日時を追加します。Calendarモジュールで必要です。
- FCKeditor
- 本文の入力フォームにWYSIWYGエディタを追加します。
- FileField
- CCKのフィールドに添付ファイルを追加します。
- IMCE
- 高機能なファイルブラウザを追加します。
- Imce CCK Image
- CCKのフィールドに画像アップロードを追加します。
- Menu per Role
- メニュー項目ごとにロールを割り当てます。
- Nodeaccess
- ノード、コンテンツタイプごとにロールを割り当てます。
- Poormanscron
- 定期的なcronの実行を管理できます。
- Printer, e-mail and PDF versions
- ノードごとに印刷用ページ、メール送信、PDF出力が行えます。
- Rules
- サイトのイベントに対して、アクションを実行できます。Trigger+Actionを強化したようなモジュールです。
- Token
- 置換パターンの文字列を入力することで、実際のデータに展開して出力します。例えば、[site-url]と入力するとサイトのURLを出力します。
- Upload path
- ファイルのアップロードパスを変更することができます。パスの指定にはTokenを利用できます。
- Views
- ノードの表示方法を柔軟にコントロールできます。
- Views Custom Field
- ViewsのフィールドにPHPなどを扱える、カスタムフィールドを追加します。
- Webform
- 項目を自由に作成できる、メール送信フォーム用のコンテンツタイプを追加します。
Drupalでサイトの構築に参考になる海外の情報サイトです。
- DrupaLove
- 豊富なスクリーンキャスト、有料・無料のテーマを公開しています。動画で紹介しているモジュールの使い方は解りやすいです。
- Drupal Modules
- モジュールの紹介サイトです。評価やレビューがあり、目的のモジュール検索に便利です。
- API reference
- Drupalでモジュールなどを開発するためのリファレンスです。